地理的にいって、その建築的に豊かなティチーノ地方に加えて、北イタリアがすぐそこである。ちなみにティチーノはイタリア語圏である。コモまで車で20分程、ミラノは30分から45分程、車をとばせばヴェニスまで3時間で行けるところにある。SCI-ARCがこの地を選んだのも頷ける。そんな地理的条件に恵まれながら学校のあるVico-Morcoteはルガーノ湖を見渡せる、人口300人程の小さな村でホテルが1軒、レストランが2軒、郵便局が1日のうち朝夕数時間が開くだけ、店といえば最低限の食料品が置いてある雑貨屋があるが、一見店とはほとんど分からない。週何度か車で来る移動店舗が唯一新鮮な物が買える。ここまで書くと日本の過疎村を思い起こされるかもしれないが、その実ヴィスコンティの城があったり、その昔はその城がローマからのメッセージをヨーロッパに伝える通過地点であったと聞く。歴史的にはかなり古い。現在は北スイスの銀行家達や北イタリアの金持ち達の別荘が多く、我々が行く夏は常に多くの人で村の人口は倍以上に膨れ上り、ツーリストも多く、過疎とはほど遠い。村自体も豊かでいつ行っても村が生き生きとしている。

 

 交通の便はどちらかと言えば不便であるが、初期の学生達はバスを使ったり、よく歩いていた様に記憶している。時代は変わって最近は日本からレンタカーを用意しているから移動に問題は無いはずだが、逆に彼等の行動に限りが出てきているようで、初代の学生のほうが建築だけでなくむしろ多くのものを見ているような気がする。

 

 

 

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