また、社会に不可能が生じてきたときに変化を求めようとすると彼は言う。まさに今日の社会的状況である。今日、メディアが扱っている対象は人の目を引く建築である。主なメディアが視覚的であるがゆえに建築がそれにあった表現を求めている傾向さえある。しかし、それは概して視覚的な問題であって社会を問うものでもないし、建築を問うものではない。

 

最後に彼は言う。建築には外観があり、中に入ったときにそれとは異なったインテリアのアパランスがある。一つの建築でありながら、その中に入ると新たな建築に出会う。旧友に新たな性格を発見したときように、建築の中で新たな発見ができる空間を作ろうとしていると。

10平方メートルしかないスペースを人にいかに12, 13平方メートルに大きく感じさせるか。限られた手段の中でいかに拡張させるか、彼は止まない。そして、それは物量的なものにとどまらず、精神的な拡張する空間へと発展することを願う。彼は人に新たな可能性を与える建築を求めている。

 

今回の展覧会は彼自身満足していたようだ。ただ残念だったのはカタログが無いことだ。この展覧会がもっと多くの人に見られる機会があることと、その時にカタログができることを期待したい。

 

 

01

02

03